築古戸建て購入の記録(大網1号物件) 第7話

大網白里市1号物件

「買付申込みを入れます」

このときの判断が、本当の意味で僕の不動産人生のスタートだった

その僕の発言に、営業マンの表情がパッと変わった。

笑顔ではなく、ようやく決まったかという安堵の表情だ。

その場でいろいろと悩んだが、決断をした主な理由はこんな感じだ。

・田舎だけどコンビニやスーパー、学校も近くにあって便利な立地

・すでにリフォームされている

・妻の実家にいく途中に立ち寄れるし、自宅から車で1時間以内で来れる

・入居者が居なくても、将来の老後の自宅としても使える

そして、最悪物件価値がゼロになつまたとしても、僕の生活が破綻しない。

最大の損失が限定的であることが、気持ち的には自らを後押しできたのだ。

僕は自宅で印刷してきた買付証明書をリュックから取り出して、キッチンのカウンターの上に置いた。

もちろん、金額は書いてない。

もう一度、思考を洗い出す。

マイソクの売出し価格は400万円。

僕の前に内見したのは業者らしい。

売主は一般人。

売却理由は自宅購入のため。

僕はゆっくりとボールペンを持ち上げて、買付証明書に380万円と書いた。

売出し価格から5%値引いた金額だ。

今ならあり得ないレベルの甘い買付だった

しかし、経験も相談相手も居なかった当時の僕は必死だった。

今の僕なら、積算価格を算出したり周辺物件との比較をきっちりしたり、リフォーム価格を計算したり、周辺の戸建て物件の家賃をみて想定家賃を算出したり、そこから想定利回りを計算したり、いろいろと数字をだして判断するだろう。

しかし、当時の僕は判断軸がなかった。

ほとんどが感覚での判断だった。

それでも、最大損失を軸にして自分で決断したのは偉い!

自分で自分を褒める。

なぜなら、とりあえずでもスタートラインに立ったからだ。

不動産賃貸業をやろうとする人はたくさんいる。

しかし、不動産の本を読んで、内見にすら行かない人も多い。

さらに、買付まで出す人はかなり少ない。

つまり、妄想して終わる人が多いのだ。

そんな中で、僕は自分で不動産賃貸業の経験を積む決断をした。

失敗するかもしれないが、始めなければ何も経験値を積めない。

僕は買付証明書の備考欄に

「大切にされてきたご自宅を引き継がせていただき、これからも大切に使わせていただきたいので、申し訳ないですが380万円でご検討お願いします。」

と書いて営業マンに渡した。

さて、結果はどうなったのか?

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