送別会で初めて退職を実感した

キャリア論

「お疲れ様!」

最終の出社日まで、残り1週間というタイミングで、僕はグループ会社の社長と取締役と3人で、浜松町の沖縄料理屋にいた。

送別会を開いてくれたのだ。

この社長は、入社したときに、たまたま僕と同じ大学の同じ学部の出身と分かり、仲良くしてもらっていた先輩だ。

取締役は、僕と同じ年齢で、入社したばかりの頃に声をかけてくれて、社内のシステムの使い方をレクチャーしてくれた命の恩人だ。

そんな2人に送別会を開いてもらって、本当に嬉しかった。

「この年齢になったら、会社がどうのこうのじゃなくて、個人的に繋がって仲良くしよう」

と言ってくれた。

これは、いつも僕が思っていることと、同じ考えなので、とても共感できた。

50歳を過ぎると、サラリーマン人生も終盤に差し掛かってくる。

定年を迎えると、普通は人間関係もリセットされる。

しかし、個人的に付き合いたい相手なら、会社というハブが無くなったとしても、自律的なお付き合いが引き続きできる。

そんな関係があったほうがいい。

学生時代の仲間は、まさに利害関係など関係ない中で、付き合いたいから会うような間柄だ。

サラリーマンであっても、自分が付き合いたいと思う人と繋がっていたら、会社を辞めても関係ない。

その日、送別会を開いてくれた2人とは、これからもたまに一緒に飲みたいと思った。

おそらく、その2人も似たような気持ちだったのではないかと思う。

ただ、実際に会社を去るとなると、やはり寂しさもこみ上げてくる。

僕は複雑な気持ちで飲んでいた。

帰り際に駅の改札で、

「じゃあ、がんばってな」

と言われて、僕は退職するんだと実感がでてきた。

正直、それまではまだまだ先の話とおもっていたが、送別会をしてもらうと現実味が出てきた。

「本当に退職するんだな」

と考えながら、帰りの山手線の電車をホームで待った。

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