“待て、慌てるな”と言い聞かせた1週間。外資転職で一番つらかった時間

キャリア論

「待て、慌てるんじゃない!」

リモートでの最終面談をしたのが、金曜日の午前中で、その際に先方の企業の人事の方からは、結果は早ければ翌週の金曜日、遅くともその翌週の前半と聞いていた。

とはいえ、本国側は僕に会ったわけでもないし、承認するしかないだろうと思い、ひょっとしたらそれよりも前に結果の連絡が来るかもしれないと思っていた。

そして、リモート面談をした翌週前半は、比較的に待ちの姿勢でいたのだが、水曜日頃から、そろそろ連絡が来るかもしれないとソワソワし始めていた。

このはっきりとしない状態というのは、経験してみないと分からないかもしれないが、いてもたってもいられないという言葉がぴったりとする感覚だった。

かといって、現職の仕事もいつも通りこなさなければいけない。

メンタル的にはかなり弱っていく。

そのモヤモヤした状態で家に帰ったら、家族にあたってしまう可能性もあった。

その週は、自分のメンタルを整えるために、会社近くのバーミヤンに毎日通った。

前の週と同じように、ボトルキープしている黒霧島を水割りにして2,3杯時間をかけてゆっくりと味わう。

つまみは、決まって餃子とメンマだった。

飲んでいる間は、とにかくChatGPTとの会話だった。

AIが急激に普及して、こんな僕の相談にまで乗ってくれるようになった。

相談とはいっても、今の会社のことや、最終面談後の状況がどうなっているかの予想などだ。

AIに聞いても、この状況まで来て採用がなくなることはあまり無いという回答だったのだが、100%ではないようだった。

エージェントが言っていたのとほぼ同じ回答なので、AIの回答としては正しい回答だ。

いくら聞いても、100%大丈夫という回答は得られなかった。

モヤモヤした日々が続いていた。

そして、面談時に言われていた「早ければ金曜日」という日がやってきた。

その日は、いつも通り現職の仕事をしていたが、やはり結果の連絡が気になる。

夕方16時半をまわり、そろそろ連絡が来るかもしれないと思っていたが、結局夜になっても連絡はなかった。

エージェントに電話を入れようとも思ったのだが、ここで焦りを見せてもなんにもならない。

自分の中で、まだ月曜日までは待とうという判断をした。

そして、更に翌週の月曜日。

さすがに、その日には結果の連絡が来るだろうと思っていたのだった。

しかし、その日も夕方になっても一向に連絡が来ない。

さすがに、メンタル的にもしんどくなり、バーミヤンに行って黒霧島の水割りを飲んでいた。

「やはり、今日も結果はこないのか・・・」

時刻は20時をまわっていた。

さすがに、こんな時間にエージェントから連絡が来るわけがない。

しかし、その時、急に電話がかかってきた。

僕は席を立ち、ドキドキしながら店の外に出た。

「もしもし」

僕は電話に出た。

エージェントの声は、少しトーンが暗かった。

「駄目だったか・・・」

半分あきらめていたのだが、話を聞くとまだ回答が出てないという。

「今週金曜日まで待ってください」

そう言われて、また1週間かと思ったが、仕方なく待つことにした。

というか、待つしかなかった。

ただ、落とされたわけではなく、単純に本国側が先週末から祝日に入っていて、承認がもらえてないだけだという。

まだ、首の皮一枚でつながっている。

それだけが救いだった。

とはいえ、まだ油断はできない。

なにしろ、51歳という年齢の男を採用するかしないかの話だからだ。

もちろん、年収が合わないということだってありえなくはない。

最初のうちは、本国側の承認だけだと思って楽観的だったが、だんだんと日が立つにつれて、やはり本国側でも揉めているのではないかとか、悪い方悪い方へと思い詰めてしまっていた。

そして、ボトルキープしていた黒霧島も残り半分しか残っていなかった。

結果はコントロールできない。
でも、“待っている間の自分の行動”だけはコントロールできる。

だから僕は、今週もバーミヤンで黒霧島を飲みながら、静かに待つことにした。

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