「カレーでも食べて行くか」
僕は千葉駅の商業施設のフードコートでランチしてから行くことにした。
前日の夕飯が験を担いでトンカツだったので、ゴーゴーカレーではカツなしのカレーを注文した。
まわりは、家族連れやカップル、友達同士ばかり。
GWが終わったとはいえ、日曜日の街なかは賑わっていた。
その中で1人、試験前でカレーライスを黙々と食べる僕。
たぶん、まわりからみたら異質な人間に見えたに違いない。
カレーライスを食べ終え、とりあえずテスト会場の最寄りまで向かうことにした。
電車とバスを乗継ぎ、海浜幕張駅に到着した。
時刻は14時半。
試験は17時で予約していたが、30分前の16時半から入れる。
まだ2時間もあった。
僕は、ChatGPTに相談した。
「午前中に300問やったので、試験時間に向けて頭を調整していきましょう。喫茶店に入って、30分程度何も見ないでぼーっとして」
というので、近くのドトールコーヒーに入った。
幕張テクノガーデンという、25年前まで僕が勤めていたビルの1階にあるドトールだ。
日曜日ということもあり、ビジネスマンがおらず、静かな店内だった。
「アイスの抹茶ラテを1つ」
僕は、普段頼まないような贅沢品をオーダーした。
体が糖分を欲しがっているように感じたからだ。
そこからは、奥のソファー席に座り、目を瞑りながら、時々、一口ずつストローを吸った。
ただ目を瞑っているだけで、頭がスッキリとしてきた気がした。
この日は起きたのも朝早かったので、午後になると眠気が襲ってくる。
そこで少し休むことで、もう一度眠気がおさまってくるのだ。
40分後、頭が軽くなった。
僕はドトールを出て、2階にあるアトリウムに向かいテーブルのあるベンチシートに座った。
念のため、テキストの太字の部分と、ページ右脇に書いてある注釈を読んだ。
意外とページ右脇の注釈のところが試験に出たりすると講師から聞いたからだ。
時刻は16時になっていた。
「いよいよか」
残り30分、僕はいいことを思いついた。
普段、仕事で残業しているときに、大人向けの粒の大きなラムネを食べると集中できたのを思い出した。
ChatGPTにも聞いてみると、食べすぎなければ食べてもいいと回答があった。
近くのコンビニでラムネを買って、2粒ずつ舐めた。
ラムネを8粒食べたところで、時計は16時25分を指していた。
「よし、頑張ろう」
僕は、エレベーターに乗り、テストセンターへ向かった。
中に入り、車の免許証を提示して受付を済ませ、ロッカーにリュック、時計、スマホを入れて鍵をかけた。
テストセンターはきっちりと管理されている。
テストをする部屋へは、渡されたペンと紙以外、何も持ち込めない。
「では、お入りください」
中には20席くらい2列になっていて、すでにパソコンで試験をしている人がいる。
もちろん、テストセンターなので、僕と同じ試験をしているわけではない。
僕は指定された席に座り、パソコンへ向かった。
まずはIDとパスワードを入力し、受験科目を確認して、チュートリアルで回答方法の練習をした。
まわりが静かだからか、キーボードやマウスのカチカチという操作音が気になる。
僕は、パソコンの脇に置いてあった耳当てを付けた。
ヘリコプターに乗っている人が付けているような耳当てだ。
これで、まわりの雑音が気にならなくなった。
準備が完了してテストスタートボタンをクリックした。
画面の上部に残り時間がカウントダウンされていくのが分かった。
僕は、画面を凝視して問題を読み始めた。


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