転職するとき、ボーナスを諦めるべきか悩んだ

キャリア論

「退職日と最終出社日については、再度調整しよう」

部長はそう言い出した。

おそらく、部長だけで決められないので、上層部とも相談した上で判断したいということだろう。

その場では結論が出ないので、そのまま2人で店を出た。

僕は家に帰り、妻に

「上司に会社を辞めることを伝えた」

と伝えた。妻の反応は相変わらず、そうなんだという感じだ。

まあ、良くも悪くも、「あまり関心がない=転職を心配していない」と解釈して、僕もそれほどショックは受けなかった。

そして、翌週の月曜日。

すでに、異動する課長から僕が引き継ぐ予定になっているお客様への挨拶のスケジュールが入っていた。

先週の金曜日の夜に会社を辞めると伝えたばかりだったので、元々入れられていたスケジュールを崩すわけには行かない。

僕は仕方なく、引き継ぎに訪問をした。

2社へ引き継ぎに行ったのだが、僕の心は冴えない。

「なんだか申し訳ないな。挨拶に来ているけどまた担当変更になるのだが。」

しかし、こればかりは仕方がない。

ただ、僕が会社を辞めることは僕と部長しか知らない事実なのだから、仕方がない。

正直、部長から課長には僕が辞めることを伝えるのだと思っていたのだが、そうではないらしい。

引き継ぎの時間も必要なので、1日でも早く部署内だけで僕の退職を公開して、引き継ぎをスタートさせたい。

そう思っていた。

その週は、大阪への日帰り出張などで、僕は相変わらずバタバタしていた。

そんな中、転職エージェントの担当者から電話があった。

話を聞くと、転職先の会社の出社日の要望としては、6月8日の月曜日だという。

正直、僕は邪な考えが浮かんだ。

「もう少し伸ばせたら、ボーナスを受け取ってから会社をやめられるかもしれない」

ボーナスの支給日は6月下旬だったはずだ。

普通の会社員なら、誰もが退職日を引き伸ばしてボーナスを受け取りたいと思うだろう。

僕は、即答せずに退職日を連絡すると伝えた。

ボーナス欲しさに退職日を伸ばせるだけ伸ばすのか、それとも転職先企業側の要望を100%受けるのか。難しい選択だった。

もちろんChatGPTにも相談をした。

ChatGPTの回答としては、転職先の企業の要望通りだと健康面で休む日が少なくなるので、もう少し遅らせたらどうかという回答だった。

そして、ボーナスは手放して、新しい会社で頑張ったほうがいいという内容だった。

たしかにボーナスはほしい。しかし、転職先の企業を待たせすぎて、最初の心象を悪くするのは得策ではない。

ましてや、転職後の年収を考えれば、1回くらいのボーナスを受け取らなかった場合の影響は軽微なものだ。

それであれば、6月15日の月曜日からの出社にしよう。

そうすれば、5月26日から約3週間で、休んだり、資格を取得したり将来の自分への投資に使うことができる。

時間は貴重だ。このタイミングで一旦将来についての準備を始めることは、僕にとってとても重要なことだと思った。

そして、最終的に僕は退職日を決めた。

その週の後半、僕は部長に自分で決めた退職日程についての回答をメールした。

しかし、その日、部長からの連絡はなかった。

【キャリア論シリーズ】←前の記事次の記事→第1話はこちら

コメント