ワンルーム投資をやめて、自分の家を探し始めた理由

不動産賃貸業戦略

「自分の住む家を探そうか」

僕は妻にそういった。

ワンルームでもいいから、不動産賃貸業を始めて大家になりたいという願望はあった。

不動産賃貸業についての本も、何冊か読んだ。

それでも、やはり一歩踏み出す勇気がなかったのだ。

1度も不動産を購入したことがなかったので、数千万円のローンを組むのが怖かった。

それと、もう1つ。

今、新築のワンルームマンションを買って、毎月数千円を何十年も支払い続けて自分のものになっても、そのころにはマンションもボロボロじゃないかという考えになった。

「毎月数千円を払い続けてまで、本当にメリットがあるのか。」

それがどうしても引っかかっていた。

その後、不動産会社の営業から電話がきたのだが、丁重にお断りした。

「短プラ5%」

その営業マンは、最後までその言葉を言っていたが、僕には響かなかった。

僕は、国立市で125,000円の約55平米のアパートに住んでいた。

その頃、働いていた会社の家賃補助があったので、自分で支払うお金は毎月56,000円ほどだった。

しかし、家を買ってローンを払い終われば、家賃はかからない。

そちらのほうがいいのではないかという結論になったのだ。

新聞のチラシには国立市の家や土地の情報が入ってくる。

「土地って1坪150〜200万円もするのか」

国立市とはいえ東京。1坪200万円なら、30坪でも土地だけで6,000万円だ。

あるとき、子どもを連れて、千葉の外房にある妻の実家へ行った。

妻の実家から車で国立の家に帰る途中で、茂原市の某所で宅地販売の”のぼり”を目にした。

「ちょっと見てみるか」

さすがに茂原市から立川の会社までは、距離的に現実的ではなかったが、参考までに見てみたくなったのだ。

そこは、茂原市と言っても少し郊外エリア。

まわりには大きなガソリンスタンドと、地元チェーンのスーパーがあるが、それ以外は畑だらけだ。

その一角にある林を抜けたところに、売出し中の土地があった。

1区画60坪。

値段は正確には覚えていないが、坪7万円くらいだったと思う。

だから60坪で420万円くらいだ。

「激安じゃん」

僕は妻にそういったが、妻は冷静に

「でも会社に通えないでしょ」

まったくそのとおりだった。

いくら安く家を買えたとしても、働く場所に行けなければ意味がない。

その後、いつの間にか不動産賃貸業のことは頭の片隅へ追いやられ、自分が住む家の土地を見たり、住宅展示場などにも足を運んでいた。

ワンルームマンションを買うことを考えていた時よりも、ずっと楽しかった。

なぜなら、家族の生活が豊かになるイメージが持てたからだ。

そして、ついに今の自宅を建てた土地に巡り合うことになる。

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