ワンルームマンションを買わなくてよかったと思った日

不動産賃貸業戦略

「あの、看板を見て電話をしたのですが・・・」

僕は、幕張にオープンしたばかりの回転寿司「スシロー」で家族と食事をする直前に、すぐに不動産会社に電話をした。

実は、他の不動産会社の戸建て物件を見て、何軒か見せてもらって最後に見た場所が気に入ったのだが、その区画が大通りに面していたため車の騒音などがうるさいのではないかと思い、それよりも数軒内側の土地を気に入った。

しかし、その場所は案内してくれた不動産会社ではなく、違う不動産会社の看板が立っていたのだ。

「はい、弊社の事務所が〇〇でして、今から来られますか」

電話した不動産会社の営業マンが言った住所が、スシローのすぐとなりの幕張の住宅展示場だったのだ。

とても近くて驚いた。

1時間後くらいに行くという約束をしてスシローで食事を済ませて、すぐとなりの住宅展示場へ向かった。

そして、話はトントン拍子に決まり、最終的には家を建てることになったのだ。

それから10年以上、ローンを支払ってきたのだが、途中で副業をスタートしたりした。

だが、それは賃貸事業用の不動産を買うためではなかった。

単純に本業の給与収入とは別に、事業収入をつくりたかったためだ。

できればアフィリエイトで稼いでFIREなんていうことも考えていたくらいだ。

しかし、アフィリエイトやライター業での収益はあることはあったが、本業を辞めるまでの収入にはならなかった。

しかも、アフィリエイトは不労所得になると思っていたが、それは幻想だった。

競合サイトを見ながら修正を加えたり、常に新しいサイトを立ち上げたり、下手をすると本業よりも忙しいくらいだった。

そこから、ライターの副業をしだすのだが、これがなかなか大変だった。

記事を書くのは土日になるのだが、自宅でライティングに集中できず、休日なのにコワーキングスペースに行ってまとめて記事を書くこともした。

正直、それなりに収入にはなったのだが、それでも不労所得にはならない。

しかも、記事の提出の締切も迫ってくると精神的にも追いやられてしまう。

これは、ロバートキヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」に書いてあった「ラットレース」そのものではないだろうか。

そんなふうに考えていた。

「なにかいい方法はないだろうか。」

その頃、YouTubeでビジネス系の動画が流行りだしていて、その中でワンルームマンションの注意喚起動画がアップされていて、いくつかの動画を見た。

「そうか、こういう理由でワンルームマンションはだめなのか・・・」

僕は思い当たることがあった。

なぜなら、過去にワンルームマンションの購入をしようと動いていた時期があったからだ。

過去の経験とYouTubeの動画が注意喚起している点が全く同じなのだ。

・毎月のキャッシュフローは赤字になる

・家賃保証(サブリース)で安心させる

・節税になるという説明がある

・みんなワンルームマンション投資をやっていると言う

・あなたは投資ができる特別な選ばれし属性の人だと言ってくる

「ひょっとして、僕は過去に事業用ワンルームマンションを買わなくてラッキーだったのかもしれない」

そう思って、投資用ワンルームマンションのリスクについて、いろいろと調べ始めた。

調べれば調べるほど、ワンルームマンションへの投資はヤバそうだと認識した。

(知識がある今の僕からすると、すべての人がワンルームマンションを購入してはいけないわけではないということを補足しておく。目的によっては購入も否定しない。)

そして、僕は「自分のようなサラリーマンが購入するものではない」という結論に至ったのだ。

そんなあるとき、アフィリエイトの師匠から、ライティングの仕事の依頼があった。

このタイミングでそんな仕事がくるのは運命なのだろうか。

仕事の内容は、3種類だった。

そのうちの2種類は、どちらもワンルームマンションの営業を聞いて、その感想をライティングする仕事、そして1種類は、あるワンルームマンションのセミナーに参加して、その感想を書く仕事だった。

特別に称賛をする記事を書かなければならない仕事ではなく、あくまで感想を書くだけだったので僕は引き受けてみた。

なんだか、飲食店への調査をする「ミステリーショッパー」のような仕事だ。

正直、僕はワクワクしていた。今までにこんな面白い仕事をしたことはない。

まずは、指定されたワンルーム販売会社2社に電話をしてアプローチをするところからはじまった。

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