【書評】プアジャパン|インフレ世界を生き抜く資本戦略 橘玲著 その1

プアジャパン インフレ世界を生き抜く資本戦略

あなたは、ここ最近の物価高について焦りはないだろうか。

特に、食料品などの値上がりは、連日テレビや新聞などで取り上げられている。

そんな中で発売されたのが、今回紹介する橘玲著「プアジャパン インフレ世界を生き抜く資本戦略」だ。

まさに、インフレの中で生き抜くための橘氏の考え方を学べる。

僕は橘玲氏の本が、現実路線を率直に語っているところが大好きで、いつも新刊が出ると購入している。

今回もAmazonで予約していて、先週自宅に届いたばかりだ。

仕事から自宅に帰ると、Amazonの袋が届いていて、かなりテンションが上がった。

ドキドキしながら袋を開封すると、本の表紙が見えた。

「なんてキャッチーな表紙なのだろう」

表紙には日本の国旗、日の丸が描かれていて、その日の丸の右下が血の滴るようにデザインされている。

日本が出血しているように見える。

そしてタイトルが「プアジャパン」だ。

僕たちは長い間、デフレの世界で生きてきた。

なので、すっかりデフレに慣れきっている。

しかし、急にインフレになってきているのに、頭が追いついていない。

僕自身もそうだ。

僕は、昭和49年生まれの51歳だが、インフレは子供の頃の記憶しかない。

僕の記憶でユニークなのは、小学校の頃にお年玉をもらった後の、親のアドバイスだ。

「お年玉は早く使ったほうがいい」

そう言われたのを思い出す。

僕の親世代(団塊の世代)は、初任給が2万円だったはずだ。

そこから給料が上がっていき、僕の頃の初任給は20万円弱だった。

その間、親世代が現金だけで持っていたら、額面の金額は変わらなくても、実質的には大損していただろう。

僕の親は、若い頃に無理して自宅を購入していた。

そして、10年ごとに家を住み替えていった。

今振り返ると、インフレの中での戦略としては、とても理にかなっていたのだと思う。

そんな時代を生きてきた親だから、お金は目減りしていくので早く使ったほうがいいと言っていたのだろう。

しかし、デフレの世界なら、お年玉は貯金しておくのが正解だ。

なぜなら、来年には同じ商品でも安く手に入るからだ。

つまり、お金を持っているだけで、自動的にお金の価値が上がっていく。

インフレになると、貯金しておくだけだとお金の価値が目減りしていくので、早く使うか、投資して増やすかということになる。

しかし、大人になると、お金を早く使うにしても、将来への価値の保存も必要になってくる。

でも、僕たちはどうやってお金(資産)を保存していけばいいのだろうか。

この本の面白いところは、橘玲氏の考えからスタートするのではなく、小説から始まるところだ。

近未来の日本の姿を描いた小説を読み進めると、おそらく段々と気持ちが暗くなるだろう。

しかし、僕たちは世の中の流れを変えるのは難しい。

そんな中でも、何とか個人としては幸せに暮らしていきたい。

冒頭の小説を一気に読み終えた僕は、本当に僕たちに未来はあるのかと不安になった。

そして、そこからがいよいよ本書の本題である。

次回はその本題のほうについて書評を書いていきたい。

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